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▼ タンタロス

 腹へった〜 メシくわせ〜♪


 ゼウスの息子で、人間でありながら神々の仲間入りを許されていたタンタロス。
 オリュムポスの宴会に招かれるくらいだから、心優しく清らかなお坊ちゃんなんだろう……なんて思ったら大間違い。
 神々の酒ネクタルや果実アンブロシアを盗んで人間界に売り払うわ、神々のスキャンダルを嘘八百言いふらすわ……、かなりすさんだ御方なのである。
 
 神は全てを見通すことが出来るのか…?
 そんな疑問をもったタンタロスは、神々を食事に招くと、なんと一人息子のペロプスを殺して肉入りシチューを作り、食卓に出したのであ〜る(絶句……)。

 ゼウスはすぐに、このたくらみを見抜くと、ペロプスを生き返らせて(※1)、タンタロスを地獄タルタロス(ややこしい)に落とした。
 神を試したことへの罰、彼専用特別拷問メニューを用意して…(息子殺しの罰じゃないところがポイント?)。

 彼専用メニュー。それは…
 清らかな小川に首までつかりながら、その水を飲もうとすると、一瞬で川の水は干上がってしまい、頭上に実った果物に手を伸ばすと、枝が遠のいてしまうというもの。

 こうして、永遠の飢えと渇きに苦しむタンタロスの姿は、地獄の名所のひとつとなったのであ〜る!(チャンチャン)。



 ※1 豊穣の女神デメテルだけは、うっかりペロプスの肩をかじってしまったので(ちょうど娘をさらわれて落ち込んでいた時期らしい。デメテルの回参照ね)、肩の部分だけ、象牙で補われた。その為、ペロプスくんお肌は、その部分だけ妙に白いとか…。
 ちなみにペロプス、トロイア戦争で有名なアガメムノンやメネラオスらの祖父になるそーな。


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