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▼ シシュポス

 I'll be back〜〜!!


 コリントスの王(※1)。地獄の名物男(とゆーか名所?)。

 ある時、シシュポスのもとに河の神が血相を変えてやって来た。
「娘が消えてもたーー! あんた知らんか〜〜!??」
 実は河の神の娘さんは、河のほとりでスケベ主神ゼウスにさらわれてしまったのである。
 偶然それを目撃していたシシュポスは「泉を湧き出させてくれるなら〜」という交換条件で、見たままを河の神に話した。

 しかーし、この告げ口は恐妻家ゼウスの逆鱗に触れてしまったらしい(逆恨み〜)。
 ゼウスは早速、シシュポスを「あの世行き」にすることに決め、死の神タナトスを迎えにやらせた。
 ところがなんと、シシュポスはタナトスを鎖で縛ると、土牢に放り込んでしまったのである(おおう! あんたホントに人間か ※2)。

 タナトスは戦の神アレスに助けられると、今度こそ、シシュポスを冥界へと連れて行った。
 しかし、頭の切れるシシュポスは、死んでも「葬式をしないよう」妻に命じておいたのである。
 そして、「私が死んだのって手違いとちゃいます? 本当に死んだのなら葬式くらい出すでしょ?」と冥界の女王ペルセポネ(ハデスの奥さん。※3)を惑わし、再び復活ーーっ!!(※4)

 そんなこんなで見事天寿を全うしたシシュポス。
 再度冥界にやってきたときには、神をたばかったツケ… 彼のための特別コースが用意されていた。

 シシュポスに科せられたのは「大きな岩を丘の頂上まで押し上げる」という罰。
 もう少しで丘を上りきる…というところまで行くと、岩は何かの力に追い返され、ゴロゴロともとの平野に逆戻りしてしまう。
 こうして、永遠に岩を押し続けるシシュポスの姿は、地獄の名物(?)となったとな〜。


※1 トロイア戦争で有名なオデュッセウスの祖父らしい(どうりで悪知恵が…)。
※2 タナトスが縛られていた間、地上の人間は死ぬことがなかったとか…。
※3 ペルセポネの回参照〜。
※4 「葬式あげるように、妻に言ってくるから」とハデスに地上に戻してもらい、そのまま地上に居座って、長寿をまっとうした…説の方がメジャーかも?
   もともとゼウスの私怨で殺されたので、ハデスも放っておいたらしい。


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