続き物。英雄ヘラクレスの一生で〜す!
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▼ ヘラクレス(その4)

 俺ゃ負けないぜ、十二の試練〜!(2)


  我が子を殺した罪を償う為に、アルゴス王エウリュステウスの命じる十の仕事をこなさねばならなくなったヘラクレス。とりあえず、一つ目の仕事「ネメアの獅子退治」は無事完了〜!ってことで、お次は……?(以上、前回のお話)


 ライオンを素手で絞め殺す男ヘラクレス……。その化けものっぷりに度肝を抜かれたエウリュステウス王。ならばと命じた次なる使命は…… 「レルネのヒュドラー退治」!

 ヒュドラーは、レルネの沼に棲む九つの頭を持った巨大な水蛇の怪物(※1)。
 首を切り落とされても傷口から新しい頭がすぐに生えてくるという驚異の再生能力の持ち主で、その上、頭の一つは不死身で剣も通じない(※2)。
 こんどこそ、御陀仏だね。アデュ〜 ヘラクレス〜!…… こっそり ほくそ笑むエウリュステウス王。 

 一方のヘラクレスは王の思惑通り(?)大苦戦。
 斬っても斬っても生えてくるよ、この首ーーー!?(それでも、馬鹿の一つ覚えで 斬る斬るkillー!!)
 このヘラクレスのピンチを救い、エンドレスな戦いに終止符を打ったのは、従者であるイオラーオスだった(※3)。
 イオラーオスは驚異の再生能力を封じるべく、頭を斬り飛ばされたヒュドラーの傷口を、たいまつの火で次から次ぎへと焼いていったのである(おおう、その知恵、主人に分けてあげて〜)。
 そして、不死の頭は土中に埋めて、その上に大きな石を置き…… 退治終了〜〜!!
 ついでに、ヒュドラーの持つ猛毒に自分の矢を浸し、超強力な毒矢も作製(今後の必殺アイテムとなる)。

 よっしゃぁ、二つ目の試練もクリアでーい!……と思いきや、そうは問屋がおろさなかった。
 待っていたのは、エウリュステウス王の冷た〜いお言葉。

王「ふーん、そう、首焼いたの? 誰が? イオラーオス? つーことは他人の手を借りたってこと?」
へ「え? ま、まぁ……」
王「じゃあ今回のは、カウントなしね……。あぁぁ残念、本当残念……」

 他人の手を借りた……という理由で、「ヒュドラー退治」は「十の仕事」の一つとしては認められなかったのである(こうした嫌がらせで、試練の数が増えていく…… ^^;)。
 それでも、超必殺アイテム「ヒュドラーの毒矢」と名誉はゲット。転んでもタダでは起きない男、ヘラクレスであった。

 また、ヒュドラーとその友達の化けガニ(※4)は、ヘラクレスを苦しめた御褒美として、ヘラ女神によって天に上げられ、「うみへび座(淡水産なのに)」と「カニ座」になったとな〜(ヘラクレスと戦うと、ある意味おいしい?)。


 ※1 ヘラクレスを憎むヘラが自ら飼い育てていたという……(殺しちゃマズくない?)。
    詳しくは「ヒュドラー」の回参照〜!

 ※2 一説では、傷口からは頭が二つ生えてくるとか…(パワーアップやん… −−;)。

 ※3 甥っ子(ヘラクレスの双子の弟イーピクレスの息子)だとか従兄弟だとか言われている。
    何かと迷惑を受けているのに関わらず、ヘラクレスを心から尊敬している。
    ヘラクレスの死後、エウリュステウス王から迫害されまくるヘラクレスの子供達を懸命に守っていく。

 ※4 ヘラクレスとの戦いの最中、親友のヒュドラーに加勢しようとして、ヘラクレスにプチっと踏みつぶされる化け蟹。    詳しくは「蟹座」の回、参照〜!


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