続き物。英雄ヘラクレスの一生で〜す!
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

▼ ヘラクレス(その8)

 俺ゃ負けないぜ、十二の試練〜!(6)

 我が子を殺した罪を償う為に、エウリュステウス王の命じる十の仕事をこなさねばならなくなったヘラクレス。五つ目の仕事「アウゲイアス王の家畜小屋掃除」は報酬を要求したのがバレて、ノーカウント! 欲を出しちゃいけません〜(以上、前回のお話)。

 二つの仕事で骨折り損のくたびれ儲けをしてしまい、結局「十二の仕事」をこなすハメになったヘラクレス。もたついてる場合じゃないぞ〜!……ってことで、第六番目のお仕事は!!

 「ステュムパロス湖の鳥退治!」……である(※1)。

 アルカディアにステュムパロスと呼ばれる湖があるのだが、その周辺の森に棲みついている数え切れないほどの鳥達をことごとく追い払え!……というのが、エウリュステウス王の命令であった(東京都知事のカラス対策みたいなもんだろーか??)。
 「ふははは、今月は『環境強化月間』なのだ!」と、またもやわけのわからん仕事を命ぜられ(←嘘よ ^^;)、しぶしぶ鳥を追っかけ回すヘラクレス。
 一説によれば、鳥達の翼、爪、くちばしは青銅で出来ており、これを使って、人や家畜を襲っていたという(←このほうが「試練」っぽい? ※2)。
 
 さておき、いくらヘラクレスが無敵でも、無数の鳥達を追い払うなんてのはやはり困難。何度追い払っても、ヘラクレスが通り過ぎると、またすぐに舞い戻ってきてしまうのである。
「どないせーちゅーねん!! うきー」とブチ切れるヘラクレス。
 すると、そこに都合良く通りがかったのは知恵の女神アテナ。
「な…何をしてるの…… ヘラクレス?」(冷汗)
 大声を上げて棍棒を振り回す怪しい男に、思わず声を掛けてしまったアテナは、結局、助力をすることに……(うっかり)。

 でもって、アテナが鍛冶の神ヘパイストスから借りてきてくれたのは、青銅のガラガラ!?(※シンバル、鈴、鐘…バージョンもあり)。
 ヘラクレスがそれを打ち鳴らすと、鳥達はビックリして一斉に空に飛び立った。
 森から離れてくれればこっちのもの。弓の名手であるヘラクレスは、瞬く間に全ての鳥を射落とし…… 無事、任務完了〜!!

 もはや何が出てくるかわからない、エウリュステウス王の試練!(どうでも良くなってきたのか?)
 このままでは、雑用係と化してしまうぞヘラクレス〜!?…ってわけで、次回に続く〜。

 ※1 湖の名称ですが、スチュンパロス、ステュムパリデスetc…、本によって、ことごとく表記が違った為、完全に好みで選びました(ごめんねぇ〜)。

 ※2 爪とクチバシが鉄バージョンや、巨大な怪鳥が一羽だけ棲んでるバージョン等、色々あるみたいです。しかし、そんな重い体じゃ飛べまいよ……。


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

         NEXT           EXIT