続き物。英雄ヘラクレスの一生で〜す!
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▼ ヘラクレス(その13)

 俺ゃ負けないぜ、十二の試練〜!(11)


 我が子を殺した罪を償う為に、エウリュステウス王の命じる十の仕事をこなさねばならなくなったヘラクレス。十番目の仕事「ゲリュオネスの牡牛の捕獲」も無事完了! 骨折り損になったけど〜(以上、前回のお話)。

 二つの試練が無効にされたため、なかなか終わらぬ十の試練。
 それでも、ついに残すところあと二つ! 次も牛だったら、読者が減るぞ、どーしてくれんだ、エウリュステウス王! ってわけで、通算11コ目の次なる使命は!!

 「ヘスペリスの園の黄金のリンゴを取ってくる!」……ことである。

 動物の次は、植物か……フッ(遠い目)。なんて心配しなくても、今回のは結構良い感じ♪
 なにせ、このリンゴの木、ゼウスとの結婚の記念にと大地母神ガイアがヘラ女神に贈ったもの。
 ヘラはこの黄金の実を付けるリンゴの木を、誰も知らない世界の果てにある園へと移し(※1)、ヘスペリデスという三姉妹のニンフ(精霊 ※2)と百の頭を持つ ラドンという眠ることのない竜に守らせているのである(※3)。
 それを盗むなんて、これ以上ヘラを怒らせてどーすんだか……。

 さておき、試練だから仕方がないし、レッツゴー!
「でも、場所わかんねーよ!」とゆーことで、まずは物知りの水神ネーレウスをとっ捕まえて場所を聞き出す。
 また、道中、人間に火を与えた為に はりつけの刑にされていた智者プロメテウスを助けて(※4)、「ヘスペリデス三姉妹の父親のアトラスなら、簡単にリンゴを取ってこれるよ」なんて、ナイスな助言をいただく。

 早速、巨人アトラス(※5)のもとへと向かうヘラクレス。
 アトラスは昔ゼウスに逆らった罰として、天空を支えるという過酷な罰を受けている。
 ヘラクレスがリンゴを取ってくるようお願いすると、アトラスは「お前さんが、代わりに天を支えていてくれるなら…」と、あっさりOK。
 そして、代わりにヘラクレスが天を支えていると(←やはり怪物!)、アトラスは約束通り、すぐさまリンゴをゲットしてきてくれた、のであるが……
「ほんじゃぁ、ワシがついでに、王さんのとこまで持っていってやる♪」などと、言い出すではないか!(だって、久々の解放感ぢゃも〜ん♪)
 やべ、このオッサン、トンズラする気だ……と察したヘラクレス。
「そ、その前に、楽なかつぎ方の見本を見せてくださいよぉ〜。どーも、コツ掴めなくって〜」と、可愛く(嘘です)お願いしてみる♪
 すると、人の良いアトラスは「おうおう、よーぐ見てろよぉ〜」と、ふたたび天を担ぎ…。
 ヘラクレスは「いやぁ、やっぱアトラスさんじゃないと無理っすよぉ、重すぎて〜 アハハ〜(後ずさり)」と、この危機を脱したのであった。

 個人的には、ヘラクレスにそのまま担いでいて欲しかったけど(オイ)、無事に任務完了で、次回に続く〜!




※1 ゼウスが浮気相手達に「ボクの愛の証だよ〜ん」とリンゴをプレゼントしていることを知り、安全なこの地へ移した。

※2 アトラスの孝行娘達。単数だとヘスペリス。
   詳しくはヘスペリデスの回参照〜!
   ペルセウスの回もチェックしてみてね〜!

※3 ヘラクレスがリンゴを取りに来たとき、矢で射殺されたが(アトラスにリンゴを取りに行ってもらう前に抹殺しといた)、ヘスペリスの園を守った功で、ヘラによって天へ上げられた。りゅう座となる。

※4 人間を作ってくれた御方。ゼウスと相性悪いらしい(私見)。
   詳しくはプロメテウスの回参照〜!

※5 アトラスの回参照〜!


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